透析のころの水分制限
リックが腹膜透析をしていたころ、1日の水分摂取量の上限は500mlでした。
ペットボトル1本分です。
当時は、まだ保育園児だったので、本当に辛かったと思います。
でも、本人も自分の体のことを考えて、我慢していました。
よくがんばったと思います。
でも、その水分制限に関して、本当にハンマーで頭を殴られたような衝撃の出来事がありあました。
東京女子医大病院に、腎臓移植入院していた時のことです。
同じ病棟に入院していた腹膜透析をしている当時高校生くらいのお姉さんがいました。
そのお姉さんが、自動販売機でジュースを買って普通に飲んでいたのです。
そのころのリックは水分制限があったので、自動販売機でジュースを買って飲むなんて信じられません!
驚いて、そのお姉さんに
「そんなに水分採って大丈夫なの?」
と、思わず聞いてしまいました。
すると、
「透析で水分が抜けている分は飲んで良いって先生に言われてます。」
とのことでした・・・
最先端の腎臓病の専門病院と田舎の病院とでは、考え方、治療の仕方に、こんなにも違いがあるということを知りショックでした。
辛い思いをさせてきたリックに申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。
きいちゃんが、腎臓病の治療をしなければならないときは、迷わずこの病院に来ようと決心しました。
病気の状態によって、個人個人の治療の方法は違うと思います。
でも、その個人個人に合わせた治療をすると言うことが、治療の質の違いになると思います。
病気と付き合わなければならないのは、病気を患っている本人だし、一番つらいのも病気を患っている本人です。
その辛さを少しでも、和らげることができる方法を探すのも大切なことだと思います。